こんにちは、ルワンダ会計士ブロガーのぴかりん(@dujtcr77)です。
株式会社キャンプファイヤーの代表取締役・家入一真さん(@hbkr )の新刊『なめらかなお金がめぐる社会。 あるいは、なぜあなたは小さな経済圏で生きるべきなのか、ということ。』が発売されました。
最近『polca』というフレンドファンディングアプリでも話題になったキャンプファイヤー。
polcaはかなり愛用しており、こんな状況で家入さんが新しい本を出したら、そりゃ読んじゃうでしょ!
『polca』とは?
『polca』はクラウド上でカンパを集めることができるアプリ。
「結婚する友人のためにお祝いを集めたい」「両親に旅行をプレゼントしたい」など気軽に使えるのがウリ。
詳しくはこちらの記事をご参照⇒『polca(ポルカ)』は資金調達アプリではない。「優しいお金」で繋がるコミュニケーションツールだ
読んでみて言いたいことは1つ。
わざわざ吹き出しにして言う必要があったのかどうかは置いておいて、マジでおすすめの1冊。
これからの生き方について広く・深く考えるきっかけとなるので割と誰が読んでも楽しめます。
あえて言うとすれば、
- 生き方に悩んでいる
- 自分の居場所がないと感じている
- 1歩前に踏み出せない
みたいな人には「こんな生き方があるのか!」「そういう道も考えられるのね!」と、けっこうズバズバ刺さる本になってますね。
では簡単に本の紹介をしてから読んだ感想を書いていきたいと思います。
家入一真『なめらかなお金がめぐる社会。 あるいは、なぜあなたは小さな経済圏で生きるべきなのか、ということ。』
本書は大きく3章に分かれています。
- 「いい社会」って何だ?
- 21世紀型の生き方と「小さな経済圏」の試み
- 小さな灯をともし続ける
そして2章の終わりにphaさんとの対談「次の時代の生き方論」、3章の終わりに谷家衛さんとの対談「行きすぎた資本主義とCAMPFIREの役割」が掲載されているといった構成です。
ちょっとこれだけだとどんな内容なのかイメージしづらいかもしれませんね。
この本では、タイトルにも登場する「小さな経済圏」という言葉が1つのキーワードになっています。
冒頭で家入さんは「小さな経済圏」を個人や地域レベルで小さなつながりを持ち、支え合っているコミュニティと定義づけています。
この「小さな経済圏」というアイデアを前提としつつ以下のように話が進んでいきます。
「小さな経済圏 」という言葉を思いついた経緯と 、商業主義や競争主義がもたらした弊害について説明しながら 、そもそもいい社会とは何かについて考えてみる (第 1章 ) 。
次に 、今ある C A M P F I R Eのプロジェクトをはじめとして 、全国で起こっている 「小さな経済圏 」の試みや 、 2 1世紀型の生き方を模索する活動について 、様々な事例を取り上げる (第 2章 ) 。
最後に 、 C A M P F I R Eが現在行っている金融のアップデ ートの取り組みと 、
僕らの社会がどこに向かおうとしているのかという未来予測的な話 にも触れたいと思う (第 3章 ) 。
以下、本書を読んだ感想です。
感想
さまざまな生き方を見せてくれる
私が読んで一番感じたのは、色んな生き方の選択肢を見せてくれているなということ。
「評価経済」と呼ばれる経済圏の形成が加速している今、「じゃあその中でどうやって生きてけばいいのか?」と考えている人も多いと思います。
評価経済とは
貨幣の代わりに個人の評価が流通すること。
周りからの評価や周囲への影響力の高いことが価値へとつながる。
本書はそんな「評価経済社会」で生きるヒントをたくさん与えてくれます。
たとえば、家入さんの友人であるホームレス芸人の小谷さん。
彼はネットで自分の1日を50円で売り、あらゆる注文に応えていくことで信用と人気を得ました。
小谷さんはお金はもっていませんが、その評価のおかげでホームレスになる前よりも良い生活をしているそうです。
(お客さんに美味しい料理をごちそうしてもらったり、結婚式の費用をCAMPFIREで170万円集めたり)
家入さんは小谷さんを「評価経済の申し子のような若手芸人」と評します。
もちろん、小谷さんのやっていることをそのままマネすることは簡単ではないし、たぶん今から同じことをしても人気は出ないでしょう。
ただ、「こういう生き方もある」「この生き方が認められる社会になってきている」ということは確かに感じることができます。
そしてここから何かしらのヒントを得て、自分なりの生き方を探すきっかけになるかもしれません。
小谷さんの例に限らず、『なめらかなお金がめぐる社会。 あるいは、なぜあなたは小さな経済圏で生きるべきなのか、ということ。』ではさまざまな生き方が紹介されています。
1つや2つは、自分の目指している生き方に近いもの、目指す生き方となるものに出会えると思います。
対談が面白い
本に載っている対談って、割とオマケというか、ティーブレイク的な位置づけのイメージじゃないですか?
本書では対談がメインコンテンツの1つと言ってもいいくらい濃くて、おもしろいんです。
最初に紹介した通り、対談は2つ収録されています。
まずは「ギークハウスプロジェクト」の発起人であり数多くの著書を持つphaさん(@pha)との対談。
家入さんとphaさんが「小さな経済圏」をどう捉え、どう実現させていこうとしているかについて語っています。
ここでもこれからの生き方のヒントみたいなものがたくさんあるんですが、それ以前に読んでて単純に面白い。
「へーそうなんだ!」「うわ、それおもしろそう!」みたいに、知的好奇心というか、もう少し奥にある少年心のようなものが刺激されてワクワクします。
2人目はCAMPFIREの会長でありライフネット生命の発起人・谷家衛さん。
谷家さんとは「行き過ぎた資本主義とCAMPFIREの役割」というテーマでの対談になっています。
一見とっつきにくそうなテーマに見えますがそんなことはありませんでした。
2人の出会いからはじまり、要所要所で本音のような発言も垣間見れて、家入さん・谷家さんの「人間臭さ」が混じった対談でした。
さいごに:「問いかけ」のような本
発売されたばかりの本の内容をあれこれ紹介するのも野暮だと思うのでこれくらいにしておきましょう。
家入さんはTwitterでのつぶやきなんかを見ていても、常に物事の「反対側」も考えている方だと感じます。
物事の良い面だけでなくその危険性やネガティブな部分をバランスよく考慮している。
それがたとえ自分で生み出した考え・サービスであってもです。
だからこそ「こんな生き方がいいと思っている。でもこんな問題があるから考えていかなきゃね」と押しつけにならない提案ができる。
さらにもう1歩いって、読者である私たちに「どういう社会にしていくべきかな?」と問いかけられているようにも感じました。
新たな生き方の可能性を見せながらも、考える余地を与えてくれる。
家入さんの新刊は、そんな「生き方の展示会」のような優しい本でした。
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— ぴかりん@ルワンダ会計士ブロガー (@dujtcr77) 2017年8月23日
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