読書

本を読むなら古典をおススメする3つの理由と、まずは読みたい7作品。

毎日のように新しい本が出版されるなかで、私たちが「古典を読むべき」理由は何なのでしょうか?

今回はその理由と最初に読むべき1冊としてふさわしいものを紹介したいと思います。

古典を読むべき理由

①古典は脳の筋トレ

読書をテニスに例えると、最近の本を読むのはサーブやストロークなどのテクニックの練習、古典を読むのは筋トレなどの基礎体力作りだと思っています。

最近の本は読みやすいですよね。

現代の環境や状況に合わせて、すぐに使えるテクニックや知識で溢れています。

しかしそんなテクニックもフィジカルがないと活かしきれません。

最近の本で身につけた知識を最大限に応用するために必要なのが脳の体力づくり。

知識をただの知識で終わらせないために、古典を読んで応用力や思考力をつける必要があります。

古典の多くは読んでいると疲れますが、読んで疲れるというのは脳に負荷がかかっている証拠。

これこそが脳の基礎体力作りをしている状態であり欠かせないトレーニングです。

②ハズレが少ない

本のジャンルの中で最もハズレが少ないのが古典。

古典が数十年、数百年ものあいだ淘汰されずに生き延びることが出来ている理由はただひとつ。

いつの時代でも求められてきたからです。

読まれ続けるには「ためになる」、「考えさせられる」、「面白い」など何かが最低1つは輝いている必要があります。

期待して買った本が詰まらなかった時のガッカリ感、切ないですよね。

古典は裏切りませんよ!

③応用が利く

<②ハズレが少ない>で「いつの時代でも求められてきた」と書きました。

これってよく考えるとすごいことですよね。

なぜ時代に取り残されることなく求められ続けたのか?

それは普遍性があるからです。

古典の中には「読んで次の日から役に立つ」、「その日から変われる」といったものは少ないです。

しかしそこで身につけた考え方は日常生活からビジネスまで多くの場面で応用できる普遍性があるのです。

最初におすすめの古典文学7選

古典と一口に言っても、様々な種類の本が存在します。

そんな中から、最初の1冊にうってつけな古典を厳選して紹介したいと思います。

①孫子

おすすめの理由⇒薄いため挫折せずに読み切れる

言わずと知れた中国最古にして最高の兵書、『孫子』。

紙の本の長さは202ページと少なめで、かつそれぞれの節が漢文、読み下し分、現代語訳とセットになっているので実際のボリュームはもっと少なく感じるはずです。

はじめは現代語訳だけを読んでも良いと思います。

『孫子』についての記事も書いているので興味を持てるかどうかこれを見て是非確認してみてください!

②方法序説(デカルト)

おすすめの理由⇒薄いため挫折せずに読み切れる

「近代哲学の父」ルネ・デカルトの代表作。

デカルトの思想の根本にある「われ思う、ゆえにわれあり」は聞いたことがある人が多いのではないでしょうか。

上述の『孫子』よりは1ページ当たりにかかる時間はかかるものの、紙の本の長さは137ページで、後半は脚注であるためかなりボリュームは少ない本と言えます。

③こころ(夏目漱石)

おすすめの理由⇒難解な表現が少なく読みやすい、学生時代に読んだことがあるため再発見につながる

学生時代に国語の授業で取り上げられることの多い『こころ』。

一度読んだことのある古典をしばらく時間が経ってから読み直してみて、感じ方の違いを味わうというのも古典の面白さ発見につながります。

わたしも最近『こころ』を読み直して初めて読んだ高校時代とは全く異なる解釈をしました。

④論語

おすすめの理由⇒断片的に読める

人生の1冊を選べと言われたら迷わず選ぶのが『論語』。

以下の記事にも書いていますが、本当に読みやすく気軽に手に取って読むことが出来る数少ない古典の1つです。

⑤水滸伝(北方謙三)

おすすめの理由⇒話がおもしろい

ビジネスに必要な思想を学ぶことができる、

漢たちの生きざまを見て自分の人生を見つめなおすことができる、

など『水滸伝』にはあらゆる形容が考えられます。

しかしこの『北方水滸伝』に最もふさわしい形容詞は「超おもしれえ」。

これに尽きます。全19巻とかなりの長編ですが、最後の方は終わってしまうのが寂しくなってしまうくらい夢中になって読んでしまうこと間違いなし!

⑥カフカ短編集(カフカ)

おすすめの理由⇒話がおもしろい

カフカの作品は難解と言われることが多いです。

わたしもそう思いますが、このカフカ短編集は1つ1つの話が短く比較的読みやすい作品。

その冒頭を飾る「掟の門」を読んだ瞬間から、その世界にどっぷり浸かることができるでしょう。

⑦読書について(ショーペンハウアー)

おすすめの理由⇒読書に対する姿勢を身につけることができる

多読について痛烈な批判をしている『読書について』。

「一日を多読に費す勤勉な人間は次第に自分でものを考える力を失ってゆく」

読書の仕方は人それぞれかと思いますが、私はこの考え方には基本的に賛成で、

いたずらにたくさんの本を読むよりも良書を考えながら繰り返し読んでエッセンスが血となり肉となるような読み方が好きです。

まずは1冊読み終えることから

古典に挫折する人を見ていると、「張り切る」人が多いように思います。

「たくさん読むぞ!」とか「全部理解しなくては!」みたいに張り切ってしまうのは挫折の元。

全ての古典を完璧に理解するなんて土台無理な話なので、肩の力を抜いて読めそうな本を自分のわかる範囲でまず1冊終える事。

それが素晴らしき古典の世界の入り口になるはずです!

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