青年海外協力隊としてルワンダで生活している根本(@dujtcr77)です。
ルワンダのムウォゴという農村で暮らしてからしばらくの間、常時10~20か所以上のダニ刺されに悩まされていました。
日本でも梅雨に急増するダニですが、私のように途上国にお住まいの方は特にダニ刺されに悩まされている方も多いのではないでしょうか?
半年以上ダニと戦ってわかったダニによる被害と、実際に効果のあった対策(事前・事後)を紹介したいと思います!
ダニの基礎知識
まずは、ダニの種類とその被害について簡単に紹介したいと思います。
ダニとは・ダニの種類
ダニは節足動物門鋏角亜門クモ綱ダニ目に属する動物の総称です。
一言でダニと言っても2万以上の種類が存在します。その中でも家の中にいるの「屋内ダニ」と呼ばれる種類のダニで、畳やじゅうたん、寝具、洋服などに生息しています。
■屋内ダニの種類
・チリダニ(ヒョウヒダニ)
屋内ダニ全体の80~90%をしめています。大きさは0.3~0.4mmほどで、乳白色をしていますが、口と脚は薄褐色です。じゅうたんや、カーペット、ソファー、寝具などに生息しています。このダニは1年中見られまふすが、特に5~9月の時期に多く見られるようになります。チリダニは人を刺すことはないようですが、アレルギーを起こす原因になります。人の皮膚から落ちた垢やフケなどをエサにして増殖していきます。
・イエダニ
ダニ全体の10~15%をしめています。大きさは0.6~1.0mmとチリダニよりも大きめです。白色ですが、血を吸うことで黒褐色になります。ネズミの身体や巣などに生息しています。イエダニは6~9月の温かい時期に多く発生して、ネズミや鳥に寄生する種類で、それらによって家の中に運ばれて来るとされています。吸血性のダニで、宿主のネズミが死んだときは、人から血を吸うこともあるようです。
・ツメダニ
ダニ全体の4~5%程がこのツメダニになります。大きさは0.3~1.0mmくらいで、黄色から淡褐色をしています。カーペット、畳などが生息場所です。梅雨から秋にかけて増殖する種類のダニで、8~9月が最盛期になります。ツメダニはチリダニやコナダニを食べることで増えるので、そのダニが増えるとツメダニも増えます。基本的には人の血を吸うことはありませんが、まれに人を刺して体液を吸うことはあるようです。
・コナダニ
ダニの全体の1~2%がこのコナダニで、体調は0.3~0.4mmで半透明です。砂糖や小麦粉、チーズ、味噌、削り節、チョコレートなどの食品や、畳などに生息しています。梅雨から秋にかけて繁殖します。コナダニは、増殖力が非常に強いです。半透明で小さいため、肉眼ではなかなか見つけにくいですが、大量に発生すると白い粉をふいているように見えて、ダニの存在に気づく場合が多いようです。
ダニ被害
人を刺すダニは主にイエダニ・ツメダニと言われています。これらのダニは人間の柔らかい部分を刺します。
たしかに私の経験上、腕の内側やふくらはぎ、お腹など比較的柔らかい部分が狙われる傾向にありますが、足の甲やヒザの当たりなど比較的固い部分も刺されています。
痒みや腫れは刺されてから8時間~24時間程度で発生し、強い痒みが1週間ほど続き、その後も跡がしばらくの間残ります。
痒みの発生や継続時間は刺されたダニの種類や、刺された人の体質により左右します。
ダニ対策①繁殖を防ぐ
ダニの繁殖条件を知る
ダニは高温多湿の場所を好み、温度は22℃~28℃、湿度は60%~85%くらいが最も繁殖しやすいようです。
またチリダニの3大繁殖条件は「高温多湿」「食べ物」「潜入場所」と言われており、温度や湿度以外にもダニの住みにくい環境を作ることが大切。
換気
前述の通り、ダニは湿度の高い場所を好みます。
逆に乾燥した場所を嫌うので、部屋を締め切らずにしっかり換気すると効果的です。
部屋を清潔に
ダニはほこりや人間のアカ、フケなどを餌にすると言われています。
部屋を清潔に保ってダニの繁殖原因をつぶしましょう。
またダニ刺され対策とは異なりますが、ダニは死骸やフンにアレルゲンが多く含まれます。
退治したダニやフンは早めに掃除してアトピーやアレルギーのリスクを抑えることも大切です。
ダニ対策②退治する
いくら対策をしてもダニの発生を完璧に防ぐことは難しいものです。
そこで、発生してしまったダニを撃退するのに効果的だった方法を紹介したいと思います。
洗濯物にスチームアイロン
ダニが死滅する温度は諸説ありますが、50~60℃程度だと数十分かかると言われています。
それ以上の温度だとすぐに死滅するため、100℃以上になるスチームアイロンをちょっとしつこいくらいに全ての洗濯物・シーツにかけます。
マットレスにもアイロン
ダニ被害を一番受けやすいのはベットの上です。
洋服やシーツのダニを殺して安心してはいけません。
マットレスに潜んでいるダニも退治する必要があります。
このときにもスチームアイロンが活躍しますが、ポイントがあります。それは
1時間程度部屋を真っ暗にしてからアイロンをかけること。
ダニは暗い場所を好むため、部屋を暗くするとマットレスの中にいたダニが表面に出てきます。
表面におびき出してからアイロンで死滅させ、布団の上を掃除します。
ダニ退治グッズ
一時的ですがダニ対策グッズも効果がありました。
スチームアイロンを使った対策は手間がかかるので併用することをおススメします。
ダニに刺されたら
かかない!
ダニさされは非常にかゆいですが、まずはかかないように注意しましょう。
痒みが長引くばかりでなく、書いてしまった場所は跡も残りやすくなります。
効果のあった薬を紹介
薬の効果は個人差がありますし、私は専門家ではないのであえて「おススメの薬」とは書かずに「私に効果のあった薬」という形で紹介します!
【市販薬】
市販薬はいくつか試しましたが、『ムヒアルファEX』が一番効きました。痒みがひくのも早いし、跡も残りにくい。
【処方薬】マイアロン
日本の病院で処方してもらった、『マイアロン クリーム0.05%』という薬が上記のムヒアルファEXよりも効果がありました。
さいごに
ダニの対策は「これ1つだけやれば全部解決!」とはいかず手間がかかります。
一時期いなくなったと思って気を抜くとある日朝起きたら大量に刺されている、なんてことも。
ダニ刺されは長引いて辛いので、正しい知識をもって日々の暮らしからダニのいない環境を作り上げていきましょう。