※2017年08月01日 情報一部修正・追記
こんにちは、2016年1月から2017年5月まで、青年海外協力隊としてルワンダで活動していた根本(@dujtcr77)です。
協力隊に興味がある人からよくこんな質問をされます。
「協力隊って英語ができないとだめなの?」
結論からいってしまうと、人によりますができればできるだけ良いです。
今回は、『英語の必要性』と『英語勉強法』の大きく2つに分けて書いていきたいと思います。
目次
全員が活動で高度な英語を必要とするわけではない
青年海外協力隊だからといって、必ずしも「英語がペラペラ」「TOEICで高得点」でないといけない訳ではありません。
その人の目指すところややりたいことによって必要とされる英語のレベルは大きく変わってきます。
ただし、JICAの公式ページに以下のような記載があります。
青年海外協力隊・日系社会青年ボランティアの応募に際し、必要となる語学力は、英語の場合、中学卒業程度(英検3級もしくはTOEIC®スコア330点)に設定しております。この目安は合格後の派遣前訓練において語学力を修得する素地があるかどうかを確認することを目的として設定しています。
目安とはいえかなりゆるく設定されているので、英検3級もしくはTOEIC330点は最低ラインと捉えておいた方が良いでしょう。
以降、この基準をクリアしているという前提で話をすすめていきます。
単純に「協力隊」というモノになりたい場合
とりあえず協力隊になることが目標で、合格すれば良いってパターンの方。
この場合は英語は出来るに越したことはありません。
出来るだけ英語を勉強して、TOEICなど見える形でも英語力を示してください。
その方が選考では当然有利になります。
これはわたしの経験と聞いた話での肌感覚ですが、
スペック高い方が2次選考の面接もイージーモードになる傾向があるように思います。
人によっては面接の段階で「あなたはココの国かな」と合格前提で話が進み、
本当にそうなっているなんてこともあります。
英語の実績を示して「この人は語学は大丈夫そうだ」と思ってもらうことが大切です。
協力隊として任国でやりたい活動が決まっている場合
協力隊に行った先に具体的な目標がある場合。
これはその活動で必要になりそうな英語力をイメージしてください。
- 英語を話せる人がいる地域なのか?
- 言葉メインで伝える活動なのか?
- 専門的な用語を知っている必要があるか?
①地域の言語レベル
たとえば、英語と現地語が公用語となっていて、首都で活動する場合は英語を使う可能性は高いですね。
一方で田舎で活動、いわゆる僻地隊員になる場合は英語を話せる人も少しはいるけど、
活動は現地語ベースに移行していく可能性が高いです。
ここらへんは調べたりその国の隊員にコンタクトをとるなりして情報を集めましょう。
自分が行きたい地域でメインで用いられている言語は何なのか?
これを知るところからです。
②コミュニケーション手段
座学で現地の人に何かを教えたりする場合は相応の英語力は必要になるでしょう。
しかし、例えばスポーツの場合。
最低限の英語ができればあとはジャスチャーや実際にやってみせることで十分にコミュニケーションが取れることもあります。
また、必要となる表現や語彙は限られているのでそれさえ習得してしまえばあとはスムーズに進みます。
活動において言葉を使ったコミュニケーションはどの程度と予想されるか?
これが2つ目の視点です。
③専門性
青年海外協力隊には100を超える職種があります。
「職種」とは自分が働く分野のようなものです。
保健医療系なのか、鉱工業系なのか、インフラ系なのか、自分がやりたいことに関する英語表現を知っているかというのも一つの目安となるでしょう。
しかし英語力はあって損しない。ヒマな時間は英語に費やしても良いくらい
どれくらい英語が必要とされるかは、ここまで解説してきたように人によります。
しかしそれは「最低限必要となる英語レベル」の話。
英語ができると、
- 面接の合格可能性が高まる
- 協力隊の活動で外国人とのコラボなど英語が必要な場面でチャンスを逃さない
- 協力隊終了後の転職活動に役立つ
- 現地で他の国の友達を作りやすい
などなど、様々なメリットがあります。
なので、英語ができないからといって協力隊参加を諦める必要はまったくありませんが、協力隊に参加しようと考えているなら英語はいけるところまで伸ばしておくのが良いでしょう。
ここからは、簡単に私の英語レベルをお話したあとに、協力隊に参加するまでにやったことを公開したいと思います。
ちなみに、日本国内でできるものに限定しています。
というのも私自身、協力隊に参加するまで海外の最長滞在期間が3週間だったので。
それでも協力隊に合格できるし、活動もできるんです!
基本的なスタンスと現在の英語力(TOEIC950)
私の基本的なスタンスは
「あらゆる角度から英語をバランス良く勉強して、時間と労力をかけて英語の底上げを図る」
というもの。
魔法のようなテクニックではないですが、
しっかりと続ける事によりゆっくりと、しかし確実に成長しました。
現在の英語力を一言で表すと
「海外での日常生活に困りはしないがビジネスで使えるレベルではない。」
といったところでしょうか。
客観的な指標としては昨年力試しに受けたTOEICは950点でした。
私より英語が出来る人は世の中にごまんといますが、
ポイントはこのレベルであれば日本国内で到達可能ということです。
以下に紹介する勉強法は「筆記試験はそこそこ(TOEIC730程度)だけど、会話が弱いんだよね~」
という方に最も威力を発揮すると思われます。
勉強法と言いながらも、やっていることは極めてスタンダードなので、
もちろん不足する部分を補えばほとんどの方にも適用可能です。
では、私の勉強法を順にご紹介していきます!
リスニング
「なんとなくたくさん聞いていたらいつの間にかわかるようになる」のは子供か秀才くらいだろうというのが私の考えです。
なので、まずは集中して聞く時間をどれだけ捻出できるかが鍵になります。
具体的には、1日30分~1時間は何もせずリスニングに集中する時間に充てていました。
海外ドラマ『フレンズ』
言わずと知れた人気海外ドラマシリーズ。
シーズン10まであり結構なボリュームですが、フレンズは全ストーリー最低2回は観ています。
フレンズがおススメな理由は「楽しく」、「日常会話」を学習できるところです。
24やプリズンブレイクなど他の定番ドラマも「楽しむ」ことは出来るのですが、
日常とは程遠いので使える表現の引き出しを増やすのは困難でしょう。
『フレンズ』以外にも、日常生活レベルの英語力を伸ばしたいならコメディ、看護系の方なら医療ドラマと、自分の興味や専門に合わせて海外ドラマを観ると良いでしょう。
あらゆる人気海外ドラマが毎月933円で見放題のHuluがおすすめです。今なら2週間無料お試しできます。
TED
こちらも英語学習者の間では定番になってますね。
TEDとは?
TEDはニューヨークに本拠地を置くグループで、「Ideas worth spreading(広める価値のあるアイデア)」 を活動目標としています。テクノロジー(T)、エンターティメント(E)、デザイン(D)を中心とした、人類の様々な活動の中から、幅広く世界に広めるべきと思われるアイデアを、その活動をおこなっている人のプレゼンテーションの場(TEDカンファレンス)を提供すると共に、インターネットを通じてそのビデオ映像を世界に広める活動を行っています。
引用:TED×RYUKYU
要は海外の各分野で活躍している人たちのプレゼンテーションをネットで無料で観ることが出来るということ。
私のお気に入りは以下の2つ。
数えきれないくらい観ました。
How great leaders inspire action?
your_body_language_shapes_who_you_are
その他
それ以外の時間も、夕食の時間に見ていた趣味のお笑いを海外ドラマに変えたりして、
極力英語に触れる機会が多くなるようにしていました。
冒頭にも述べた通り、ながら勉強の効果は薄いと思っているので、
「やらないよりはマシ」くらいの感覚で興味が持てるものを息抜きとして観ていました。
リーディング
どちらかと言うと「話す」ことに軸足を置いていたため、
リーディングはいつもの情報収集媒体を英語に変えると言った程度です。
ただ、最低限15~30分程度は触れるように意識していました。
The Japan Times
日本のニュースチェックはTHE JAPAN TIMESから行うように。
無料で月に20記事まで閲覧可能ですが、以下の有料プランで閲覧できる記事数を増やすこともできます。
(2016年3月20日現在)
Digital Lite plan:900円で80記事/月
Digital plan:3000円で無制限
洋書
日本語で読んだことのある本を、「復習+英語の勉強」という二重の目的で読んでいました。
おススメは以下の3つ。
どれも比較的読みやすく、初心者でも読むことができる本です。
瞬間英作文(ライティング、スピーキング)
これは自分が最も力を入れたトレーニングの一つです。
瞬間英作文は、一言でいえば短文暗唱。
英語の例文を、日本語訳を聞いたときに瞬時に答えられるようにするトレーニングです。
バンクーバーの短期留学で見つけた課題<瞬時に取り出せる表現の引き出しの少なさ>
バンクーバーへの留学を3週間した目的は英語力を伸ばすことではなく、何が足りないかを見つけることでした。
そこで見つけた致命的な弱点。
会話のテンポを崩さないように瞬時に使える表現が圧倒的に少なかった。
後でじっくり考えると「ああ、こういえば良かったのか」と文章を作ることは出来るものの、
それでは会話のラリーは続きません。
基本的な表現であれば反射レベルで口からでるようにしないといけないと思いました。
そのために、以下に紹介する教材の例文は基本的に全て暗唱しました。
どんどん話すための瞬間英作文トレーニング
まずは、「瞬間英作文」の提唱者である森沢洋介さんの『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』から開始しました。
この本では「瞬間英作文とは何か」という考え方から始まり、
中学1年~3年生レベルの英文が790本収録されています。
英文の内容もかなり平易であるため、スタートとしては絶好の1冊です。
和文英訳教本 文法矯正編 おススメ!
難易度は前述の『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』よりも上がり、高校英語レベル。
収録英文は百数十本と少なめですが、その分解説がたいへん充実しています。
冠詞の使い分けから表現のニュアンスなど細かな解説があり、
しっかりと理解したうえで暗唱が出来るため、応用も効きやすいです。
もともとはライティング用の教材の用ですが、
口語と文語の使い分けまで記載していることも多いので瞬間英作文用の教材として問題なく使えます。
和文英訳教本 公式運用編
『和文英訳教本 文法矯正編』の続編。
前半は文法矯正編の復習、後半は主に新論点です。
文法矯正編がしっかり身に付いているか確かめ、
さらにもう一段レベルアップさせるためにここまでやりました。
ここまでやると「使える表現が増えてきたな」と自分の成長をはっきり感じることが出来ました。
絵で見てパッと言う英会話トレーニング 基礎編
こちらは、日常の自然な表現を、絵を使ってイメージから覚えることができる1冊です。
とっさの一言が多いので、これを覚えれば密度の濃い会話が出来るようになるというわけではありません。
和文英訳教本などで少し凝り固まった頭に、
日常的で自然な表現を加えてあげることで、少しこなれたやり取りが出来るようになりました。
単語(ボキャブラリー)
勉強のコツ
語彙力は、基本的にリーディングなど他の勉強を通じて増強することも可能です。
私の場合は以下の理由から単語増強には単語帳を利用していました。
- リスニングやリーディングは流れを大事にしていたのでその都度止まって調べるという行為に抵抗があったこと
- 一度読んだらもう一度頭に戻って単語を調べるのが億劫だったこと(一度見聞きすると興味をなくしてしまうのです…)
二つ目の理由を見るとなんて面倒くさがりなんでしょうと言った感じですが、
自分の性格に合わせて勉強法をカスタマイズするのは楽しく続けるために大事なことです。
単語帳に関しては神経質にならずに「レベル・レイアウト・世間の評価」などを判断基準に自分の好みに合わせて決めて良いと思います。
私は以下を使っていました。
TOEIC TEST 完全攻略3000語
オンライン英会話(スカイプ英会話)
「身に付けた表現を試す」「発音矯正」という2つの目的からスカイプ英会話のDMM英会話を半年ほどやりました。
「発音」は気にしすぎる必要ないという意見をよく聞きます。
確かにそうだと思います。
しかし私の場合は外国人とカッコよく英語でやりとりする姿を思い浮かべて1つのモチベーションとしていたので
、最低限の発音は矯正したいという思いがありました。
スカイプ英会話は当初の目的達成にも十分に効果を発揮しましたが、
外人と話すのに変な緊張をしなくて済むようになったというのも大きな成果でした。
また、英語学習はどうしてもインプットが多くなりがち。
アウトプットにあたる英会話は、英語学習において欠かせないものです。
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