協力隊-日常

現地人にウサギをもらったら、妙に前向きになった話

私は家の庭で2羽のニワトリを飼っています。

28年間、内に秘め続けた母性本能がとめどなくあふれ、朝晩のエサやりは欠かさずとても可愛がっています。

そんな母性本能が引き寄せたのか、期せずしてまた家族が増えました。

ある日1人でフィールドに出ていると

先日、コーペラティブ訪問の予定がキャンセルになったので1人でお店を回ってお話でも聞いてこようかとマーケット付近を歩いていました。

「ヒカル!」

時々話しかけてくる青年が遠くから私の名前を呼びました。

挨拶もそこそこに

青年「小さな動物は好きか?」

根本「まあ…好きだよ。(え、オレ遠くからわかるほど母性出てた?)」

青年「ウサギあげるよ。タダで」

根本「いいの?ありがとう。」

という訳でウサギを飼い始めました。

マニャちゃん

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みなさん、私の新しい家族をマニャちゃんと呼んであげてください。

青年は言いました。「この子はマニャンガって名前なんだ。ちゃんと名前を読んでやってくれよ。」

しかし全くしっくり来ない名前…ウサギの可愛いフェイスと「ンガ」って響きがマジでしっくり来ない。

好意を無下にして新しい名前を付けるのも少し申し訳ないため、略して「マニャ」と呼ぶことに決めました。

そもそも、なぜ彼はウサギをタダでくれたのか?

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日本人がグッドガイなのは知ってるぜブラザー

彼とは何度か町で立ち話をしたことがある程度。

「青年」「彼」と呼んでいることからもわかるように私は名前すら知りません。

当然聞きました。「どうしてタダでウサギくれるの?」

どうやら彼は過去に日本人ボランティアと一緒に仕事をした事があるらしく、「日本人は働き者で良い奴らだ」というイメージがあると言います。
そして私を見てきっとこいつも一生懸命働いてムウォゴという地を良くしてくれるだろうと信じてくれているのです。

「自分がここに来た意味はあるのだろうか?」⇒「めっちゃあります」

ムウォゴはルワンダの中でも田舎なので、日本ついて知っていることと言えば<ヒロシマ>、<ナガサキ>、<地震>あたりが良いところで「日本人」のイメージを具体的に持っている人はほとんどいません。

それ故たまたま出会った一人の日本人により日本のイメージが決まってしまうのです。

だから自分も任地のルワンダ人に与える影響を考えて責任を持って行動しなければならない、と気が引き締まったと同時に少し気が楽になりました

彼らと同じ方向を向いて一生懸命活動をする事自体が、一つの大きな成果だと思えたからです。

協力隊定番の葛藤「自分がここに来た意味はあるのだろうか?」

まるで自分の事のように現地の人々の事を考えて悩む姿を、皆はきっと見てくれています。

そしてあの青年のように「日本人はなんて良い奴らなんだ」と思ってこれから会う日本人にまるで昔からの仲間のように優しく、協力的に接っしてくれることでしょう。

もちろんやるからには結果は出したい。でも大切なのはそれだけじゃないし、失敗を恐れる必要はない。

「風が吹けば桶屋が儲かる」みたいな話ですが、「ウサギもらったら協力隊として自信がついた」そんな1日でした。

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