こんにちは、会計士の根本晃(@dujtcr77)です。
今日はニュースなどでよく聞くけど意味がよくわからない、似ている言葉だけど違いがあいまいな言葉を紹介します。
ニュースでよく出る言葉
再逮捕
再逮捕って文字通り「再び逮捕される」ことですが、どんな場合に、何の目的でするものなのでしょうか?
再逮捕とは?
勾留期間中、勾留期間終了後に再び被疑者を逮捕することです。起訴前の勾留期間は原則として最大20日間となっています。
しかし、この20日で検察が捜査を進め確実な証拠や供述を集められるとは限りません。
この20日間が過ぎると、被疑者は期限切れで釈放される事になります。そこで、再逮捕を行ない、合法的に勾留期間を伸ばし、捜査を更に進めていく場合があります。
主に再逮捕をするには3つのパターンがあるようです。
- 捜査の途中で他の犯罪も見つかった場合
- 捜査を余裕を持って進めるために計画的に行う
- 否認し続ける被疑者へ自供を促すため
1つの犯罪では1回しか逮捕することができず20日間の猶予しかないので、
再逮捕は捜査を十分に、効果的に行うために利用されているのですね。
書類送検
「書類送検」とは、「警察が検察に書類や証拠物のみを送付する」という意味をもつ用語です。
軽い事件などで身柄まで拘束する必要がないときに、書類だけ検察に送られる、これが「書類送検」です。
執行猶予
執行猶予制度とは、刑事裁判の被告人に対する判決において、一定の期間(執行猶予期間)中に、他の刑事事件を起こさないことを条件として、判決の執行を猶予する制度です。
当該条件をクリアすると判決の効力が消滅することになります。
執行猶予が獲得できないと「実刑判決」となり判決が実行されてしまうんですね。
なお、親族などが逮捕や拘留されている場合は、すぐに弁護士に相談した方が良いそうです。
実刑判決と執行猶予だと大きく人生が変わってしまいますからね…。
情状酌量
裁判官などが諸事情を考慮して、刑罰を軽くすること。
また、一般にも過失をとがめたり、懲罰したりするときに、同情すべき点など諸事情を考慮することをいう。
引用:goo辞書
「執行猶予」と並んで、「なんか軽くなるっぽい」けどイマイチはっきりとした意味のわからなかった言葉。
きわどい時はどの裁判官にあたるかによって刑の重さが変わってしまいそうですね。
全身を強く打って
交通事故などにおいて、被害者の全身がひどく損傷している状況を示す、婉曲的な表現。
引用:weblio辞典
直接表現すると刺激が強すぎるので、隠語を使っているのですね。
できれば聞きたくない言葉です…。
使い分け
被疑者/ 容疑者
捜査が進んで、怪しい人物が浮かんできたら、その人物を「容疑者」と呼びます。(中略)
実際に容疑が固まり、逮捕するなどして警察として、その人物が犯人であると確信した場合は「被疑者」と呼ぶわけです。
引用元によると、マスコミは「被疑者」でも「容疑者」と呼ぶそうです。
「被疑者」と「被害者」の字面が似ていてややこしいことから「容疑者」という言葉を使うようになり、
それが警察でも被疑者よりも疑いの薄い人物を「容疑者」という名前で呼ぶようになったのだとか。
被告/ 被告人
「被告」とは民事裁判で訴えられた側をいい、「被告人」とは刑事裁判で罪を犯したとして起訴されている人物のことをいう。
引用:被告と被告人の違いは?
「被告」というと響きが悪いですが、訴えられた時点で「被告」になるということで、
必ずしも悪い事をしていなくても「被告」になってしまう可能性はあるのですね。
軽傷/ 重傷/ 重体
軽傷は軽微で、全治30日未満のケガを指す。
重傷は、命に別状はないが深い傷や重いケガをした場合で、全治30日以上要するものを指す。
重体は脳や内臓などに大きな損傷があるなど、重傷の中でも生死にかかわる場合に用いられる。
ということは全治3週間のけがはけっこう痛そうな気がしますが、
厳密な定義では「軽傷」になってしまうんですね(^^;)
自主/ 出頭
自首とは、犯罪事実や犯人が誰かわかっていない段階で、犯人自ら捜査機関に対して犯罪事実を申告し、処分を求めること。
出頭とは、犯罪事実や容疑者がすでに発覚している状態で、犯人自ら警察に出向くこと。
犯罪事実などがわかる前であれば「自主」、後であれば「出頭」ということですね。
自白/ 自供
自白とは自己の犯罪事実を認める被疑者・被告人の供述。
自供とは警察官などの取り調べに対し、容疑者・犯人が自己の犯罪事実などを申し述べること。
引用:自白と自供の違い
意味としてはほぼ同じ。
厳密には「自白」は犯罪以外にも使われるが、「自供」は犯罪事実を認める供述に限定されるようです。
留置所/ 拘置所/ 刑務所
「留置所」は警察署内に設置された留置施設で、警察に逮捕された被疑者の逃走や証拠隠滅を防止するために身柄を拘束して、取り調べ・捜査をするための施設です。
「拘置所」は法務省の施設で、検察官の起訴を受け裁判によって刑が確定するまでの間は収容されます。
また、死刑確定者も「拘置所・拘置支所」に拘置されます。「刑務所」は法令に違反して、裁判等の結果、刑罰に服することとなった者を収容する刑事施設です。
「留置所」と「拘置所」は被疑者・被告人を収容する施設という点ではおなじですが、
管轄が異なります。(前者は警察署、後者は法務省)
「刑務所」は刑が確定してから。
いずれにしても入りたいもんではないですね…。
わいせつな行為/ みだらな行為/ 淫行
わいせつな行為とは、体への接触、キス、衣服を脱がせること等の行為と考えてください。性交については刑法177条で強姦罪が規定されていますので、わいせつな行為には含まれません。
みだらな行為というのは、具体的には性交を指します。
淫行とは「みだらな行為」のことですので、基本的にはみだらな行為と同様、性交を指しますが、児童福祉法でいう淫行はもう少し広い概念で、性交及び性交類似行為まで含みます。
児童に性器を触らせるような行為がこれに該当します。
ニュースでよく「わいせつな行為」と聞いてもなんとなくのイメージしかなかったのでスッキリしました。
どれも許せない行為であることには変わりませんが。
無事保護/ 保護/ 発見
『無事保護されました』と『保護されました』の違い
無事が付いている場合は何の問題もなく見つかったが、何も付いていない場合は怪我など何かしらの問題のある状態で発見されたという事である。『保護されました』に似ているが、『発見されました』の場合は、既に生存していない状態で見つかったという事。
ちょっと知りたくなかった気もしますが、ニュースを正しく理解するためには知っておかなければなりませんね。
男・女/ 男性・女性
容疑者として容疑が強い場合は「男」「女」、まだ不確定の場合は「男性」「女性」という表現が使われます。
引用:「わいせつな行為」と「みだらな行為」の違いは?意外と知らないニュース用語の意味:・・違いがあったの!・・
疑いが強くなるとちょっと雑な(?)呼ばれ方に変わるんですね。
下半身をさわる/ 下腹部をさわる
下半身 → 尻、ふともも
下腹部 → 陰 嚢・陰 茎
こんな違いがあったとは…。
政府首脳/ 政府筋
「政府首脳」と言えばこれは官房長官を示す隠語で、「政府筋」という隠語は官房副長官のことを指す隠語というようにつかわれている。
こんな回りくどい表現にするのは、オフレコの発言を紹介するから。
名前は出せないので隠語を使ってニュースにしてしまっているんですね。
さいごに:ニュースを理解するには基礎知識が必要
みなさんはどれくらい理解していましたか?
正直、知らない方が良かったと思うような内容がありましたね。
しかし情報を正しくインプットするためによく利用される言葉を整理するのは大切なことです。
用語に限らず、ニュースを本当の意味で理解するには前提となる基礎知識をしっかりとおさえおかなければなりません。
「毎日新聞を読んでいるのに全然社会のことに詳しくならない」
「ニュースチェックしてるけどなかなか話についていけない」
そんなあなたにはもしかしたらそもそもの基本的な知識が抜け落ちてしまっているのかもしれません。
実はわたしも、日経新聞やらネットニュースやらを熱心にチェックしているのにイマイチ知識がついていない状態でした。
しかし「あること」をしてからグッとニュースの定着度が増したんです。
それは中学・高校の社会科科目の学び直し。
公民ではニュースを理解するための基本的な知識を学び、歴史では国際ニュースなどの理解に必要な前提知識を身につけることができました。
教材には、これらすべてをどれだけ学んでも毎月980円しかかからない『スタディサプリ』を使いました。
知識不足を感じている方、学び直しをしたい方、14日間のお試し無料期間があるので是非はじめてみてはいかがでしょうか?
▼スタディサプリを無料で試してみる▼