7月29日、このニュース見出しを見てとてもショックを受けました。
バングラデシュ飲食店襲撃テロを受け、安全のため青年海外協力隊とシニアボランティアが全員撤退していたというニュースでした。
この事件について協力隊ブロガー仲間のKeiさんも記事を
当初は国は違えど同じ協力隊仲間、どれだけ悔しいだろうとショックを受けるばかりでした。
命より大切なものはないけど、道半ばで撤退した隊員隊はどれだけ悔しいだろう… https://t.co/ShU4e7yWF4
— 根本晃@勝手にルワンダ親善大使 (@dujtcr77) 2016年7月30日
しかし同じく協力隊としてネパールで活躍中のKeiさんも自身のブログでこの事件とJICAの判断に対する考え・思いを語っているのを見て、
自分ももう少ししっかり考えたいと思い、記事を書くことにしました。
青年海外協力隊、バングラデシュから撤退。僕は今日という日を全力で生きる
JICAの判断は正しい
Keiさんもブログで書いていた通り、JICAの判断は正しいと思います。
いくら大事な活動でも、
いくら意義のあるプロジェクトでも、
命より大切なものはない。
青年海外協力隊にはノルマのようなものは課されていません。
JICAからあれをやれ、これをやれと言われることなく基本的には自由に活動できます。
成果を残せずに怒られることもありません。
そんな私たちが絶対にやらなければいけない事が1つだけあります。
「生きて帰ること」
もしかしたらバングラデシュ隊員の中には今回の判断に納得がいかず悔しい思いをしている人もいるかもしれません。
でも唯一の使命は果たせているのです。ご家族や友人も安心していることでしょう。
絶対に安全な場所なんてない
でも今回のバングラデシュ飲食店襲撃テロではJICAのプロジェクトに携わった日本人7人が犠牲になりました。
「私は大丈夫」
そんな保証はどこにもない。
死んでしまったらやり直しは絶対にきかない。
まずは命を優先するという判断は、隊員たちの無念な思いを考慮してもなお正しいものであったと言えます。
他国の隊員に出来る事
ではこの事件とその後の撤退という事実を受けて私たち残された隊員に出来る事は何でしょうか?
- バングラデシュの隊員の分まで頑張る。
- 毎日悔いのないように全力で過ごす。
それもありかもしれません。
でもここで無理に力む必要はないと思うんです。
今まで通り自分に出来る事を現地の人たちとコツコツやる。
それで良いんじゃないでしょうか?
どんなに頑張っても報われない日があります。
- 活動がうまくいかない日に限って、村で「チンチョンチャン」とからかわれイライラ、お腹も痛い。最悪。
- 今日もたいした事を出来なかった…何のために来たんだろう。
そんな日もあって良い。
でも絶対に忘れちゃいけないのは毎日に感謝すること。
クソみたいに最悪の1日だって、私たちにはやり直すための明日がある。
だったらそのクソみたいな1日もひっくるめて全部感謝すべきです。
これまで当たり前のように訪れた1日1日のチャンスは、JICAボランティアというフィールドではバングラデシュの隊員達にはなくなってしまいました。
もちろんこれは他人ごとではありません。
平和と言われているルワンダでもテロが起きない保証、明日いつも通り活動できる保証なんてないです。
でもよっぽどのことがない限り、私たちには明日もチャンスがあります。
そんな保証のない毎日を無事終えることが出来たら、どんな1日であれその日への感謝の気持ちを忘れないようにしたい。そう強く思いました。
日本にいる方たちにわかって欲しい事
ルワンダで虐殺事件が起きたからってルワンダが危険な国と言うワケではありません。
このブログでも度々お伝えしているように、むしろ本当に平和な国で優しい人ばかりです。
そして同じように、バングラデシュでテロが起きたからってバングラデシュが危険な国だというワケではないと思うんです。
行った事はありませんが、バングラデシュ協力隊OVで今もバングラデシュに駐在されているジェイさんのブログを見ていると、温かい人たちに溢れた本当に良い国なんだなと感じます。
もしこの事件で「バングラデシュ=怖い」というイメージを持ってしまった方は、是非ジェイさんのブログで
「バングラデシュの日常」を見てみてください。