映画

『ライフ・イズ・ビューティフル』感想・ネタバレ~何度観ても感動。「人生の作り方」を教えてくれる名作~

こんにちは、会計士ブロガーの根本(@dujtcr77)です。

久しぶりに一番好きな映画の1つ、『ライフ・イズ・ビューティフル』を観ました。

やっぱり名作中の名作。
何回観ても面白いし、考えることや感じることがあります。

というわけで今回は『ライフ・イズ・ビューティフル』の紹介と感想を書いていきます。

この記事には、あらすじや感想にてネタバレ要素が含まれています。

映画『ライフ・イズ・ビューティフル』

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『ライフ・イズ・ビューティフル』は1997年に公開されたイタリア映画です。
(日本公開は1999年)

第71回アカデミー賞で作品賞の他7部門にノミネートされ、そのうち、主演男優賞作曲賞外国語映画賞を受賞しました。

監督・キャスト

監督、脚本は主演のロベルト・ベニーニ。

  • グイド・オレフィチェ:ロベルト・ベニーニ
  • ドーラ:ニコレッタ・ブラスキ
  • ジョズエ・オレフィチェ:ジョルジョ・カンタリーニ
  • エリゼオ・オレフィチェ:ジュスティーノ・ドゥラーノ
  • フェッルッチョ・パピーニ:セルジョ・ビーニ・ブストリッチ

登場人物

グイド・オレフィチェ


画像出典:映画『ライフイズビューティフル』

主人公のユダヤ系イタリア人。

ユーモアのセンスを持ち、また機転もきく。

ドーラ


画像出典:映画『ライフイズビューティフル』

小学校の教師。

幼馴染と結婚することになっていたが、グイドのユーモアと彼の機転が生み出す奇跡に気持ちを奪われる。

ジョズエ


画像出典:映画『ライフイズビューティフル』

グイドとドーラの息子。

この映画は生き残ったジョズエの回顧という形で描かれている。

エリゼオ・オレフィチェ


画像出典:映画『ライフイズビューティフル』

グイドの叔父。

グイドらとともにナチスの強制収容所に送り込まれてしまう。

レッシング医師


画像出典:映画『ライフイズビューティフル』

徹夜するほどのクイズ好きな医師。

あらすじ

ドーラとの出会い

1939年、ユダヤ系イタリア人のグイドは、叔父をたよりに友人とともにイタリアのアレッツォ地方へやってきた。

叔父のエリゼオの紹介で給仕係の仕事についたグイド。
ユーモアのセンスがあり機転もきくグイドはクイズに憑りつかれた医師のレッシングなど店の客に気に入られる。

彼はこの小さな町でグイドは小学校教師のドーラと運命的な出会いを果たす。

既に町の役人と婚約しているドーラであったが、グイドのアプローチとユーモアのセンスに惹かれていく。

2人は結ばれ、やがて子どものジョズエが産まれる。

家族が強制収容所へ

数年の時が経ち、夢だった書店を開きジョズエとドーラと3人で幸せな日々を送っていたグイド。

しかし時代はムッソリーニによるファシズム政権下にあり、ユダヤ人に対する迫害が激しさを増していた。
ある日、北イタリアに駐在してきたナチス・ドイツによって家族3人は強制収容所へ送られてしまうことになる。

グイドは、息子のジョズエに怖い思いをさせないために強制収容所での生活は「ゲーム」であると嘘をつく。

「イイ子にしていれば点数がもらえる。1,000点たまったら本物の戦車がもらえるんだ」

持ち前の機転をいかしてその嘘を貫き通すグイド。

ジョズエは時にその異様な雰囲気に飲まれるも、父を信じゲームを楽しんでいた。

結末

戦争が終わりナチスが撤退しようとする中、グイドはジョズエとともに脱走を試みる。

しかし、その途中でグイドは見つかってしまい、ナチスの兵士によって射殺。

父の言いつけを守って無事に生き延びたジョズエが誰もいなくなった収容所をうろついていると、そこに連合軍の戦車が現れる。
若い兵士がジョズエを戦車に乗せた。

グイドの言った通り、1,000点獲得してゲームに勝った彼は本物の戦車に乗って帰ることが出来た。

その帰路、同じく生き残った母のドーラを見つけて抱き合って再開を喜ぶ。

「これが私の物語。父が命を捧げてくれた ― 私への贈り物だ」

と成長したジョズエが振り返り物語は幕を閉じる。

感想

「美しい人生」は自分で作ることができる

『ライフ・イズ・ビューティフル』を観たあとは誰しもが、

「こんな風に生きることが出来たら人生楽しいだろう」
「グイドのようになりたい」

といった類の感想を抱くのではないでしょうか。

作品の時代は、今の私たちが暮らしている世界に比べると情勢も悪く、またグイドはユダヤ系ということもありとても生きづらいはず。
それなのに、グイドはとても幸せそうでした。

そして彼のウソに守り抜かれたジョズエも、きっと自分の人生は美しく、素晴らしいものだったと考えていることでしょう。

本当に幸せな人生を作るのは、時代でも環境でもなく自分なんだなと教えてくれます。

戦争の恐ろしさがわかるのに鑑賞後に爽快感が残る

この映画を観ていると、改めて戦争って恐ろしいものだということがわかります。

多くの戦争をテーマにした映画では、観終わった後にどんよりとした気分になることが多いですよね。
ちょっと凹むというか、観るタイミングを選ぶというか。

しかしこの作品は、演出とグイドという人物の明るさによって戦争映画なのに暗さを感じさせません。

第二次世界大戦の物語で、最後に主人公が殺されたにも関わらず観た後に爽快感すら残るというのはアッパレ。

レッシング医師のクイズ

強制収容所の中で、給仕係の時に仲良くなったレッシング医師と再会しました。

ここでレッシング医師は「大事な話がある」とグイドを呼び出します。
「よく聞けよ」と前置きをしてからこう言います。

デブで 醜くて黄色で どこにいるかと聞くと ココ ココと答える

歩きながらウンチをする わたしは誰だ?

仲の良いグイドを助ける手引きをしてくれるのかと思いきや、まさかのクイズ。
ウィーンの獣医が出してきたクイズの答えがわからなくて困っているから助けて欲しいというのです。

このシーンは戦争のバカバカしさを表現したシーンだと言われています。
答えなどなく、強制収容所の悲劇とはいったいなんだったのか、その「なぞなぞ」のように狂気じみたものである、と。

しかし皮肉にも、このレッシング医師はユダヤ系のグイドを友人でなくクイズの答えを教えてくれる存在としか見ていない。
ある意味象徴のような存在にもなっています。

クイズを出題されたときのグイドの悲しそうな表情はとても印象的なものでした。

グイドの死の意味

この作品では、穿った見方をすれば「そんなにうまく行くかよ」とツッこみたくなることばかりです。

そもそも、強制収容所での生活をゲームに例えるなんて無理があるし、すぐにバレるに決まってます。
その前のドーラとの出会いにしても、ほとんどのことがグイドの描いたように、都合よく運びます。

この映画で、家族全員が生き延びてしまうと、映画を観た人にとっては「ただのフィクション映画」で終わってしまうでしょう。

しかし最期に、自身(グイド)の死という最大級の不都合を起こすことで観ているものにリアルを感じさせ、
この作品をただのフィクションの域を脱却。

こうして『ライフ・イズ・ビューティフル』は「生き方の手本」を学ぶための作品へと昇華することができたのではないでしょうか。

さいごに

今回観直してみて、改めて『ライフ・イズ・ビューティフル』は良い映画だと感じました。

まだ観たことのない人、しばらく観ていない人は是非観てみてください。

 

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