読書

『僕だけがいない街9巻(外伝)』感想~ファンは絶対読むべき!1冊で4回も涙腺やられた~

こんにちは、根本(@dujtcr77)です。

『僕だけがいない街』の第9巻が発売されました。
『僕だけがいない街』は8巻までで完結していて、今回の9巻は外伝になります。

読むかどうか、正直少し迷ったんですよねえ…。
というのも『僕だけがいない街』はとても好きな作品で、なにより1~8巻までで「完成」されていた
展開のはやさ、物語のまとまり、マンネリ化しないちょうど良い長さ。
本当に完璧だと思います。

それだけに、このバランスを崩されるのがイヤというか、少し怖かった。
第9巻が微妙だったら「素晴らしいフルコースの最後のデザートまずい」みたいな微妙な感じにならないかな…?

結論。

マジ読んでよかった。

今ルワンダに住んでるんですが、帰国して作者の三部けいさんに謝罪したいくらい最高でした。
「疑ってすんませんした」って。

今回は8巻までは読んでいることを前提として、9巻の感想を書いていきたいと思います。

大きなストーリーのネタバレはしませんが、感想を書く都合上少しネタバレ要素はあります。

9巻の位置づけ・あらすじ(8巻までのネタバレあり)

まずは簡単にこの9巻がどんな位置づけなのか紹介します。

本編で加代を助けるためにリバイバルを繰り返した悟(サトル)。

彼はついに真犯人・八代に迫りましたが、八代にハメられ意識不明の重体になってしまいます。

本編では深く触れられていなかったこの期間、悟の仲間たちは何を考え、どのように過ごしていたのか。
悟とその仲間たちの絆を以下のそれぞれのキャラの視点から描いた1冊になっています。

  1. 雛月加代
  2. 小林賢也 前編
  3. 小林賢也 後編
  4. 藤沼佐知子
  5. 片桐愛梨

とりあえずまたこの人達に会えるってだけでもテンションが上がってしまいますねー!

レビュー

開幕「バカなの?」キターーーーーー!


画像出典:『僕だけがいない街』(9巻)

前述の通り、本編の完成された雰囲気が壊れてしまわないか、不安を抱えながらもなんだかんだワクワクして読み始めること2ページ。

まさかの開幕「バカなの?」きたー!

これが聞けただけで9巻のKindle版に払った626円は自分の中で回収できました!笑
むしろお釣り返ってきたかも。

『僕だけがいない街』と言えば「バカなの?」と「声に出てた」ですよね。

注文をしたら「バカなの?」って言われる「加代カフェ」があったら絶対行きますからね。

さて気持ち悪い流れになってきたのでつぎに行きましょう。

感動して4回も顔クシャクシャになった

いや~9巻だけで泣かせる泣かせる。

まさか1冊でこんなに何回も涙腺アタックされるとは思っていませんでした。

個人的に特に感動した以下のシーンですかね。

  • 毎日のように病院に来てくれる加代を見てサトルの母・佐知子がとった行動
  • ケンヤと両親の親子の絆
  • 佐知子からケンヤに送られたメール
  • 佐知子編で綴られた母親としての想い

特に佐知子からケンヤへのメール「起きたよ」。
これはヤバかった。

このメールには件名もないし余計な言葉が一切ない。
「起きたよ」の4文字。
句点すらありません。

佐知子の性格的に、もともとメールにあれこれ書くタイプではないのでしょう。
でもこのメールから、自分の息子を想ってくれた友達のために少しでも早くその知らせを送りたい

そんな気持ちが伝わってきました。

感動するシーンやセリフも多いけど、それがわざとらしくないから素直に泣けるんですよね。
それぞれの登場人物の信念や相手を思いやる気持ちがあって、その底から出てきた行動やセリフだからこそ、読者にもジーンと染みわたります。

「クスッ」とくる場面も多い

感動するシーンは好きなんですが、ぶっちゃけ感動、感動、って続くと少し疲れますよね。

この作品のポイントは「泣ける」シーンの合間にクスッと笑えるシーンが挟まれているところなんです。


画像出典:『僕だけがいない街』(9巻)

けっこうシリアスな「ケンヤ篇」ですが急にツッコミに回る感じがニクいですね。

相変わらず名言も多い

『僕だけがいない街』は一連の事件を通じてひとりひとりが考え、悩みます。

誰一人として完璧な人はいませんでした。
弱かったり、コンプレックスを持っている。

そんなときに彼らを救うのは側にいる人たちの言葉。

本編でも多くの名言が登場しましたが9巻でも名言盛りだくさんでした。

ケンヤ君…
それは違うべさ

反省するのは必要なことだけど
悪かった部分を考えてるウチはダメに決まってるべさ

ケンヤ君のいい所を伸ばす事を考えるべきだと思う

引用:佐知子『僕だけがいない街』9巻

みんなまだまだ足りないことだらけだ
それはこの僕もだ
…だけど

その足りない「何か」を
埋めていくのが「人生」だと僕は考える

引用:八代『僕だけがいない街』9巻

危険(リスク)は避けるべきだ

だが恐れてはいけない

引用:澤田『僕だけがいない街』9巻

さいごに

「やっぱりこの作品、好きだな~」

9巻を読んでの率直な感想です。

他にも紹介したい名言や名シーンがたくさんあるんですが、発売したばかりの作品です。

皆さんの目で確かめて欲しいということもあるのでこのへんで締めさせて頂きます。

ファンならマジで必見の1冊!

 

つぎにおススメ!

漫画『僕だけがいない街』内容からタイトルまで全てが最高だった。(前半ネタバレなし)

 

 

 

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