協力隊を辞めて、日本へ帰ります。「任期短縮」という選択とこれから。

こんにちは、アフリカ在住ブロガーのぴかりん(@dujtcr77)です。

突然ですが今週の金曜日、2017年5月26日(金)に日本へ帰ります。

任期短縮制度(任短)

青年海外協力隊が活動する期間(任期と呼ばれる)は、原則として2年間です。

2016年1月にルワンダに来たわたしは、2018年1月に活動を終えて日本へ帰国する予定でした。

しかし協力隊には、「任期短縮」(略して「任短」)と呼ばれる制度があり、本来の任期を短縮して帰ることができます。

もちろん2年間という前提で来た以上、軽々しく使う制度ではありませんが、半年近く悩んだ末、日本へ7か月はやく帰ることに決めました。

任期短縮の経緯

活動としてはじめた記帳代行

2016年2月、キガリでの1か月の語学研修を終えて任地であるムウォゴにやってきました。

ここで村をまわり、村人と話し、見つけたひとつの答えは「外からお金が流れてくる仕組み」が必要だということ。
そこで私は記帳代行ビジネスの立ち上げ・運営をサポートすることに決めました。

簡単にいうと、日々の取引をパソコンに打ち込む、という作業を日本やルワンダの企業から受託してお金をもらうビジネスです。

経緯や具体的な活動の内容はこちらをご参照ください。

【協力隊の活動】ルワンダでこんなことしてました!1年目の総まとめ

2016.12.13

私は日本にいるとき会計士として働いていました。
記帳代行ビジネスは自分の強みを生かすことができます
(よく聞かれますが、最初から会計を活動としてやるつもりはまったくありませんでした。)

また一方で、ルワンダはICT立国を目指しており、パソコンひとつでできるこのビジネスは国の目指す方向ともマッチしています。
さらに、日本から仕事を獲得することができれば、十分な仕事を持っていない人たちに仕事を持ってもらう事ができるという社会的な意味もある。

自分の強みをいかせて、ルワンダの目指す方向とも重なる、人の役にも立てる。
「これは絶対にルワンダと言う国のためになる」
そう確信して記帳代行ビジネスを活動として本格的に扱い始めることに決定しました。

協力隊の活動として行うことの問題点

しかし記帳代行ビジネスを協力隊の活動として行うにはいくつかの問題点がありました。
主な問題はこの2点。

  1. 協力隊の活動と少しズレてしまう
  2. ネット環境を必要とすることが多く、私の村では難しい

2はそのままの意味ですが1の「協力隊の活動と少しズレてしまう」について補足します。

記帳代行ビジネスを形にするにはまずはお客さんを確保する必要があります。
しかし私の住んでいる村には会社は1つもありません

そこで、キガリを中心にルワンダ国内を飛び回って営業でもかけたいところなのですが、ここに問題が。
協力隊は「任地の人とともに」という要素が強く、あまり頻繁に任地から離れて活動することは推奨されないのです。

また、雇用についても任地の人に限らず優秀な人、仕事のない人など、ルワンダ全体から人探しをしたいとも考えていました。

私は活動についてJICAルワンダの事務所に相談をしました。
「これは協力隊の活動としてふさわしくないからダメ!」なんて言われるのかとビクビクしつつ。笑

たしかにルワンダ事務所の皆さんははじめ、無条件で容認できる活動ではない、といった反応でした。
しかし頭ごなしに否定するのではなく、協力隊としての線は超えないように注意しつつ、私のやりたいことを実現できるように一緒に方法を考えてくださいました。

何度か話しあいの機会を設けて頂き、その度に見つかる問題点を避けて、この活動を続ける方法を考えてきました。
しかし考えれば考えるほど、「これを協力隊としてやる意味はあるのだろうか?」と疑問を感じるように。

問題点を避ければ避けるほど、記帳代行ビジネスとしてのあるべき姿から離れていくのです。

半年以上迷う

「これだったら協力隊をやめて単身戻ってきたほうがやりやすいのでは?」

そう考え始めたのが去年の年末ごろ。
ただ協力隊としての活動の可能性は記帳代行だけではないし、グッとこらえて考え続けることで何か新しい道が見えてくるのではという考えもあり、迷い続けました。

あとはかなり正直な話、協力隊としているうちは手当ももらえるし、JICAネームを使えるし、という損得勘定も働いてました。

しかしどれだけ考えてもやはりいま自分がやりたいこと、やるべきだと思うことは記帳代行でした。
確信したのが2017年4月。

既定の任期が終わるまで半年ちょっと。

あと半年待つか?
そうも考えましたがもう既に待ちすぎました。

いま29歳なので、あと50年くらいしか生きられないとしたら残りの人生の1%も疑問を感じながら活動するのはもったいない。

こうして協力隊を辞めることを決意し、JICAと相談して2017年5月26日にルワンダを発つことに決まります。

この決断は正しいのか

見方によっては「投げ出した」

この決断が正しいのか?

もしかしたら「途中で投げ出した」と捉える人もいるかもしれない。
それはしょうがないことだと思います。

もちろん応援してくれたら嬉しいけど、みんなに理解してもらおうとは思いません。

ルワンダに来る前には5日間の技術補完研修、70日間の二本松での泊まり込み研修をしていただきました。
ルワンダに来てからも生活面から活動面の相談までお世話になりました。

それにもかかわらず私は自分のやりたいことを貫いて協力隊を辞めるという選択をしたわけです。

協力隊の理念

それでも、少なくとも自分の中では、「この決断は正しい」と胸を張って言うことができます。

自分が疑問を感じながら活動をしてルワンダの人たちと幸せになる自信がまったくありません。
何をやるにもまず、自分自身が納得して、ワクワクしてないとうまくいかないと思っています。

もちろん自分が協力隊であるということも忘れていないつもりです。
協力隊関係者以外にはあまり知られていませんが、JICAボランティア事業には3つの理念があります。

  1. 開発途上国の経済・社会の発展、復興への寄与
  2. 異文化社会における相互理解の深化と共生
  3. ボランティア経験の社会還元

注目すべきは3の「ボランティア経験の社会還元」。

協力隊の任期は2年間です。
2年というのは意外に短いものです。
その中で成果を残すことは、素晴らしいこと。

しかし、求められているのはそれだけではないんです。
任期の中で得た経験をもって社会還元をする。

かなり甘めに見ても、私がこの1年5か月でルワンダの発展に貢献したとは言えません。

でも、1年5か月で感じたこと、考えたこと、「たいして貢献ができなかった」という悔しい気持ち、これらをすべてエネルギーに変えて社会還元することならできる。

協力隊という立場ではなくなっても、元協力隊であった誇りを持ってルワンダのためになるビジネスをしていきたいと思っています。

これから

これからどのように「ボランティア経験の社会還元」をしていくか?

5月の末に日本へ帰り、日本でやるべき事務手続きやらをなるべくはやく済ませ、2017年7月にはルワンダに戻ってくる予定です。

これまで活動として育ててきた記帳代行というビジネスに花を咲かせるため、7月からは今までとは少し違う形で思いっきりやっていきたいと思っています。

また、それ以外にもいくつか考えているのですが、個人的な話にしては少し長くなってきたので、これからのことはまた別の機会にブログで書かせて頂ければと思います!