今までホリエモンこと堀江貴文さんの著書は読んだことありませんでした。
しかしKindleストアで表紙のコイツと目が合う。
なんか「読め」って言われている気がする…
直感を大事にしようと思い読んでみました。
結果として、自分とは考え方が全然合わなかった分考えるきっかけを与えてくれたので読んで良かったと思います。
ホリエモンは天才
ホリエモンは天才です。
「ビジネスの天才」と「人の感情を逆なでする天才(笑)」。
言っていることの多くは正論なんですけどね。
例えばこれ。
自由競争の分野では、費やした時間に価値はあまりない。ユーザーの満足できるものを提供することが、第一義。
確かにそうですね、全く持って同感です。
ここまでで言いたいこと充分わかるんだけど、
20年修業したベテランの板前を例に出してこんなことまで書いちゃう。
美味しい寿司は誰にでも握れる。僕でも握れる。(中略) かけている時間は、命を削っている。
あちゃー、そういう言い方しちゃうかぁ…
実際に長年修業を積んだ寿司職人には見せたくない本ですね(^^;)
堀江さん程の頭脳の持ち主なら、同じ主張をするのでも別の言い方だったり例の取り方をいくらでも出来ると思うんですが。
批判されても「わかってもらえなくて残念」というスタンスなんでしょうね。
個人的にはもったいないと思ってしまう。
「イヤなことを我慢して努力している」人が評価される時代は終わり?
特に違和感を覚えたのがこの考え方です。
単純作業を中心にあらゆる仕事はロボットによって行われるようになる
⇒ロボットでは思いつかない「おもしろいこと」を作り出す感性が価値を持つ
⇒「イヤなことを我慢して努力している」人が評価される時代は終わり。好きなことをしている人がビジネスでも人生でも、いちばん強い。
「好きなことをしている人がビジネスでも人生でも、いちばん強い」という部分は大賛成。
実際にそういう人が増えているし、今後もっと増えていくと思います。
ただ、どんなにロボットによる自動化が進んでも、ロボットには出来ない面白い事が価値を持っても、「イヤなことを我慢して努力している」人は必ずどこかに存在するはずです。
そして彼らが「イヤなこと」をやってくれているお陰で、他の人が好きな事を出来ているということを忘れてはならないと思います。
かなり極端な例ですが、全人類がユーチューバーになったらいくら何でも世の中回らないっすよ…
お金を儲ける事=正義
本書で明言はされていませんが、堀江さんの考え方には「お金を儲けること=正義」という前提があるのかなと言う気がしました。
海外に頻繁に足を運んでいるようですが、本書を読む限りだと観光地やビジネス関係で都市部に行くのがメインなようです。
農村部に行くと、お金はないけどキラキラした笑顔がたくさんあります。
もちろん経済的な貧しさ故に困っている人もいますが、じゃあ儲ける仕組みだけ作れば良いかというと、そんなに単純な話ではない。
私自身、監査法人で働いていたころは今よりお金も自由に使えて、行きたい場所に行ったり食べたいものを食べていました。
上司や同僚、後輩に恵まれ仕事も好きでした。
今はルワンダの物価水準を差し引いても監査法人時代より毎月入ってくるお金ははるかに少ないし、食べたいと思うものはなかなか食べれない。
でも監査法人時代に負けないくらい楽しくて幸せなんですよね。
幸福の決定要因が主に経済的豊さなのか、趣味なのか、家族なのか…それぞれに重きを置く人がどれだけいるかによって、その地域やコミュニティーのあるべき姿は変わってくるのではないでしょうか?
そういう意味では、国境に代表されるようなボーダーをある程度維持したほうが世の中全体が幸せになる道は開けてくるんでないかな?
そんなつもりはなかったのですが、かなり批判じみた記事になってしまいました^^;
堀江さんの事嫌いどころか、Twitterでもフォローして普段から考え方を学ばせてもらってます。
もちろん本書にも為になることや共感できる部分もありました。
堀江さん著『君はどこにでも行ける』
~女の子の外見は、都市の経済の成熟ぶりをはかる絶好のバロメーターだ~ルワンダでも本当にそう。可愛くてオシャレな子は首都キガリ→地方都市ニャマタ→ど田舎ムウォゴと進むにつれ明らかに減る。
— 根本 晃 (@dujtcr77) 2016年4月13日
本を読んでいて「喜怒哀楽」全ての感情を刺激されたのは初めてかもしてません。
そういう意味では色々と考えるきっかけを与えてくれて、読んだ価値はあったと思います。
(独り言)堀江さんが協力隊になってアフリカの僻地でボランティアしたら面白いと思うんだけどなー。