こんにちは、アフリカ在住ブロガーのぴかりん(@dujtcr77)です。
今回は、昨日発表されたマンガ大賞2017で大賞に輝いた『響~小説家になる方法~』の紹介をします。
ひとことで言うと「マンガ大賞に恥じぬ名作」だということ。
正直、この記事を読む必要はありません!
そんな暇があったら一刻も早く第1巻を読み始めて欲しいですね。笑
そこで今回は、
- 『響~小説家になる方法~』の面白さにまだ半信半疑
- 既に読んで気持ちを共有したい
という方向けに本作品を紹介していきたいと思います。
『響~小説家になる方法~』あらすじ
出版社に送られてきた「新人賞」の応募原稿。
編集部員の花井は、応募条件を満たしておらずゴミ箱に捨てられたその原稿を拾う。
そこには彼女が求めていた、出版業界の不況を根底からひっくり返すような時代を作る作家の可能性が広がっていた。
しかし応募原稿には住所も年齢も性別も電話番号も書かれていない。
唯一わかるのは原稿に記された、本名なのかペンネームもわからない「鮎喰響」という名前だけであった。
とある高校に読書好きの15歳の少女が入学する。
しかしその内向的な性格からうまく友達を作れないでいた。
唯一の友達といえば幼なじみの涼太郎くらい。
読書好きの彼女が高校でえらんだ部活は文芸部。
文芸部の部室でたむろする先輩に「殺すぞ」と言われその先輩の指を折ってしまうが、涼太郎にその行動を責められる。
「殺すって言われたから、殺そうとした…なにがおかしいの…?」
自分の考える世界と現実世界のギャップに苦しむ少女。
彼女の名前は鮎喰響。
登場人物
鮎喰響(あくい ひびき)
画像出典:『響~小説家になる方法~』1巻
高校1年生の読書好きの少女。
自分の価値観を確かめたくて小説を書き、新人賞に応募する。
椿涼太郎
画像出典:『響~小説家になる方法~』1巻
響の幼なじみで、響に思いを寄せている。
凛夏(りか)
画像出典:『響~小説家になる方法~』1巻
響と同じ高校の文芸部・部長。
見かけによらずかなりの読書家で、高校生離れした知識と作家としての技術を持つ。
花井ふみ
画像出典:『響~小説家になる方法~』1巻
小論社の文芸編集部3年目の編集部員。
時代を作る作家の誕生を待ち続け、響の才能に目をつける。
感想・見どころ(ネタバレなし)
すぐに感想記事を書くことができなかった
昨日、マンガ大賞受賞作品の発表を見て、すぐにこの作品を購入しました。
「面白ければ今日中にでも記事にしよう」
そう思って読み始めたのですが、すぐに諦めました。
ブログに書こうとすると、どうしても読みながら記事の構成を考えてしまう。
でもこの作品ではそんなことしたくない。
1回ほかのことは何も考えず思いっきり没頭したい。
そう思わせてくれた作品でした。
また、文学というものに真剣に向き合う響に対しても失礼な気がしました。
なので1回目は普通に楽しんで、2回目はブログのことも考えながら読んだ結果、いま記事を書くに至っています。
とても遠く、とても近い天才「響」の存在
高校1年生でとんでもない才能を持つ響。
読み進めて行けばわかりますが、彼女の作家としての才能は格闘の才能で言うと孫悟空くらいあると思います。
文学ではかめはめ波がでないからわかりにくいだけ。
たぶん文章からかめはめ波みたいの出てます彼女。
要は、非現実的なくらいの天才なんです。
このマンガを読むほとんどの読者とはかけ離れているほどの天才。
それはもう、カイジが目の当たりにしたら「圧倒的・・・天賦の才能・・・・!!」とか言って泣き崩れるくらいの。
でも同時になんか近いんですよ。
「わかるわかる」ってなるんです。
それは彼女がとても人間くさいからなんです。
私たちが普段の生活でなかなか出せないけど感じていること。
それを彼女は感じたままに言葉にし、行動にうつします。
おそらく読んだ方の中には響をみていて「気持ちいい」と感じた方もいるのではないでしょうか。
天才である彼女と根底の部分では共通点があるということを知って、どこか安心してるんじゃないかと思います。
この彼女の人間臭さこそが彼女が天才である所以であり、また読者を置いてけぼりにしない共感を覚えさせる部分でもあるんです。
リカの存在
画像出典:『響~小説家になる方法~』1巻
このマンガで欠かせないのは響の親友となるリカの存在。
明るく社交的でリーダーシップもある、技術も知識もあるリカ。
並みの作品であればヒロインであっても良いくらいのスター性と力があります。
しかしこのマンガの中には圧倒的な天才・響がいる。
正反対ともいえる性格の響の生き方と才能を目の当たりにし、苦しみながらも前に進もうとしますが、その壁はあまりにも高い。
響の存在がリカのキャラクターとしての存在感を際立たせる一方で、
ミス・パーフェクトともいえるリカの存在が皮肉にも人としては欠陥だらけのとがった才能・響をより輝かせてしまいます。
さいごに
『響~小説家になる方法~』には響以外の天才がひとり隠れています。
それは著者の柳本 光晴さん。
「純文学」をテーマにしてマンガをここまで面白くしてしまう。
そして天才をここまで魅力的に描いてしまう。
これは紛れもなく天才だからなし得るワザだと思います。
みなさんも是非『響~小説家になる方法~』を手に取ってその才能に触れてみて下さい。
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