こんにちは、ルワンダ会計士ブロガーのぴかりん(@dujtcr77)です。
いたるところで評判の漫画『ゴールデンゴールド』を読んでみました。
今単行本で出ている2巻までを読んだ感想は…
「コワっ!おもしろっ!クセがすごい!」
なんでしょう、マンガ読んで初めての感覚というか…あえてひとつ感情を選べと言われたら「コワい」かな。
しかしそのコワさも自分の内側からジワジワと攻めてくる感じ。
何がどんな風にコワいのかも含め、簡単に作品紹介したあとに書いていきたいと思います!
目次
堀尾省太『ゴールデンゴールド』の概要・あらすじ
連載デビュー作『刻刻』で注目を浴びた広島県生まれの漫画家・堀尾 省太さんの最新作。
あらすじ
早坂琉花、中学2年生。
他人の心に敏感で、内地の中学になじむことのできなかった彼女は両親のもとをはなれて、祖母と共に「寧島(ねいじま)」と呼ばれる小さな島に住んでいました。
ある日海で「福の神」らしき人形を見つけ家へ持ち帰る。
見つけた人形を神社の祠に入れて願掛けをすると、人形そっくりの生き物が現れ…
『ゴールデンゴールド』1巻の感想(ネタバレ注意)
こんなに不気味なのに「何もしてこない」!?
画像出典:『ゴールデンゴールド』
こちらが人形でなくなってから初登場の「福の神」と思われる生物。
正体はわかりませんが琉花たちはこれを「フクノカミ」と呼ぶことにしました。
この「フクノカミ」は見るからに不気味で、何かしでかしそうな予感がします。
マンガ的には、襲い掛かってきたり、めっちゃ面白い行動したりするのかと思いました。
が、何もしてこない。
というか付いてくるだけ。
不気味に思った琉花は勢い余って海の中へ「フクノカミ」を落としてしまうんです。
島の人には普通のオジサンにみえている?
「あれは何だったんだろう?」1日中そんなことを考えながら家に帰ると、
画像出典:『ゴールデンゴールド』
普通に座ってるー
おい、ババアおばあちゃん、「どこを道草しよったんね」じゃねえよ!
って全読者が心の中でツッコんだことでしょう。
おばあちゃんはごく普通ですが、画像の右側に座っている男女の表情を見ると明らかに動揺しています。
彼らは今度書く小説のために島に滞在している女性作家の黒蓮と編集の青木くん。
どうやら、もともと島出身の人間にはオジサンに見えて、そうでない外から来た人間には「こういう風に」見えるらしい。
ただ、少し(かなり)不気味なだけで危害を加えてくる様子もないようです。
しかし徐々に変化が…
ところが徐々にある変化が。
琉花のおばあちゃんがやっている商店に急に尋常じゃないくらい客が入りだしました。
「フクノカミ」は客を呼び、拝むものに富をもたらすのか、琉花や黒蓮たちはそう推測します。
これだけなら良かったんですが、ばあちゃんの様子もおかしい。
画像出典:『ゴールデンゴールド』
今まで普通に個人商店をやっていただけのおばあちゃんが、急に精力的になり宿拡大のために友達の家を買ったり、「コンビニを始める」と言い始めます。
その姿はまるで「フクノカミ」に洗脳されているかのよう。
すべてが謎のまま終わる1巻
どうもおかしい、とくにばあちゃんの様子が…
そう思っているところで終わってしまう1巻。
もうこれは気持ち悪くてここでは終われない、ということで当然のようにそのまま2巻に突入!
『ゴールデンゴールド』2巻の感想(ネタバレ注意)
島民のあいだで不和が生じはじめる
画像出典:『ゴールデンゴールド』
コンビニが出来ることで面白く思わないのが島で唯一のスーパーマーケットを経営している岩奈。
コンビニ予定地に「コンビニ反対」の旗を立てられ島には少し不穏な空気が流れます。
しかしおばあちゃんというよりは格闘漫画の強キャラみたいなセリフを吐き捨てコンビニはオープン。
画像出典:『ゴールデンゴールド』
もう一度言いますがこのばあちゃん、「フクノカミ」が来るまでは普通の優しいおばあちゃんでした。
止まらないばあちゃんの勢い
画像出典:『ゴールデンゴールド』
しかしばあちゃんの勢いはまだまだ止まりません。
島の商工会メンバーに、島の積極的発展を主義とした「寧島を強化する会」の発足を提案。
「コンビニが出来たくらいで何をそんなにのぼせとるんや…」とメンバーの1人に言われてばあちゃんは言います。
のぼせとる とご指摘頂きましたが
まさにそれ 最近のわたしのテーマです
みなさん 人生楽しんでますか
引用:『ゴールデンゴールド』2巻
おばあちゃん物凄いプレゼン能力高まってるじゃないですか…
ここら辺からは完全に「狂気性」という単語が頭に浮かんでいました。
この後もばあちゃんの「フクノカミ」の能力(?)によりさらに島は栄えて発展していきます。
しかし外部からもマナーの悪い人間がやってきて島の秩序が乱されはじめ、これをよく思わない岩奈と地元を仕切ってる「ヤカラ」の梶刈がいやがらせをはじめます。
これが思わぬ事件へと発展するきっかけになってしまうのでした。
少しずつ謎が解け始めた2巻
まだまだわからないことだらけですが、少しずつわかりはじめたことも。
それは『大江戸風紀』作者の茶虎宇斗による証言によるものでした。
彼によると、地味な漁村であった寧島が江戸時代に一回ものすごく景気が良くなった時期があった。
そしてそれは長く続かなかったとのこと。
茶虎宇斗の推測によると寧島は密輸に使われていたことで栄えた。
そして寧島の好景気が終了したのは密輸のルートが変更され使わなくなった、もしくは何らかの事件の発生。
これがどの程度事実に迫っているのか、また今回の件にどう繋がってくるのか、まだわかりません。
ただひとつ、1巻のいちばん最初、読み始めた時はさっぱりワケのわからなかったこのシーンの意味はなんとなくわかりました。
画像出典:『ゴールデンゴールド』
「フクノカミ」そっくりの死体だらけの浜辺を歩く武士の姿。
あたりを見て「奴だけがおらん…どこだ?」と言っています。
おそらく江戸時代の好景気の理由は現代でも起こっている「フクノカミ」によるものでしょう。
そして島民たちも「フクノカミ」化して事態の収拾がつかなくなり、彼らを殺すことでしかこれを止める方法がなかった。
しかし肝心の「フクノカミ」だけは死体があがらなかった。
となると今後の物語の焦点としては、
- 「フクノカミ」をめぐる謎を解明する
- 江戸時代と同じような事態になることを防ぐことができるのか
- 事態が悪化したとして、これを江戸時代と同じ「悲劇」で終わらせない方法はあるのか
というところになりそうでしょうか。
まだまだわからないことだらけ、そして思いもよらない展開になる漫画なので何とも言えませんが。
まとめ:絶対にひとことで感想を言えないマンガ
とにかくこのマンガを読むと色んな感情を揺さぶられるというか、「一言で感想言って」と言われてもまず無理。
「気になるならとにかく読んで」
としかいう事ができません。
今までで読んだことのないような実にクセがすごい漫画『ゴールデンゴールド』おすすめです!
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