牛乳の賞味期限。
そう聞いて思い浮かべる期間はどのくらいでしょうか?
日本では多くの方が1~2週間と答えると思います。
しかしここルワンダではその答えは大きく異なります。
ルワンダで一般的に飲まれているミルクは未開封であれば数か月保存が可能です。常温で。
ロングライフミルク
日本ではあまりメジャーでないロングライフミルク。
通常のミルクと異なるのは「常温で・長期間」保存可能という点。
ここルワンダではどこのお店に行ってもだいたいロングライフミルクが置いてあります。
牛乳が常温で数か月ももつなんてにわかに信じがたいですよね。変な添加物でも入っているんじゃないのか…?
ロングライフミルクが通常のミルクより長持ちする理由を紐解いていきましょう!
そもそも食品はなぜ「腐る」?
ロングライフミルクがなぜ腐りにくいかを考える前に、そもそも食品が腐る原因を整理しましょう。
食品が腐る主な原因は、「温度」、「酸素」、「水分」いあると言われています。
- 温度
細菌が繁殖しやすい温度、細菌が死滅する温度など、食品の腐敗と温度は切っても切れない関係。
- 酸素、水分
これらは細菌の繁殖に必要なもの。また、食品に含まれる油脂が酸化すると食用としては適さなくなります。
ミルクはそもそも飲料なので、水分は除外すると「温度」と「酸素」が鍵になりそうです。
温度:高熱による殺菌
ロングライフミルクが長期間もつ理由のひとつに、殺菌温度が高いことが挙げられます。
通常の牛乳は120℃~130℃で1~3秒間殺菌するのに対し、ロングライフミルクは130℃~150℃で1~3秒間殺菌します。
その後、清浄エアーを送り込みながら無菌状態で充填、と徹底的に菌の管理をしています。
酸素:アルミ箔で酸素を遮断
通常のミルクのパックはポリエチレンコートと紙でできている。
これに対しロングライフミルクはアルミを加える事で酸素を遮断しています。
これにより油脂の参加を防止。
たしかにロングライフミルクのパックを開ける時はけっこう手ごたえがあって重い感じがする。
味は?
高温殺菌しているため通常のミルクより味が劣る、と言われることもありますが個人的には好みだと思います。
普通のミルクはフレッシュで程よく風味がきいているのに対してロングライフミルクはマイルドな印象。
ルワンダのような発展途上国にはうってつけのロングライフミルク!
ルワンダは停電が多く冷蔵庫が安定して稼働しません。
また、低所得であること、どこでも似たような品揃えであることなどの理由により商品の回転率が低いお店が多いです。
そのため、要冷蔵で短期間しか保存できないミルクよりもロングライフミルクがメジャーとなっているのでしょう。
値段も比較的安価(500mlで50円程度)なのでルワンダのような発展途上国にはなくてはならない存在ですね。
一度開封した場合は、冷蔵庫に入れて数日以内に飲む必要があります。