協力隊-日常

ルワンダ人がすぐに欲しがる理由を考えた。目の前の人を助けたくなった。

こんにちは、アフリカ在住ブロガーのぴかりん(@dujtcr77)です。

ルワンダに住んでいると「仕事をちょうだい」とよく言われます。
旅行から帰ってくると「お土産ちょうだい」とも。

どうしてルワンダ人はすぐにちょうだいって言うんでしょうか?

なぜ、ルワンダ人はすぐに求めるのか

貧しいから?

もちろん、貧しいという事もあると思います。

ルワンダでは人口に対して圧倒的に仕事が足りていません。
仕事をしていてもその人1人(もしくは家族)が生活するのに十分なお金を得られていない。

私が住んでいる農村では毎日同じボロボロの服を着ている人も珍しくありません。

そこにリッチな人(と思われる人)が突然現れれば、何かしてもらえる、仕事をもらえるのではないかと考えてしまうのも自然なことです。
口にはださなくとも期待している人も多いでしょう。

「たかられている」気がして嫌だった

以前は、こういった理由が大半を占めているという考えだったので、「ちょうだい」と言われるとけっこうイヤな気持ちになっていました。
良くない表現かもしれませんが、たかられている気がしていたんですね。

友達と言えるほどの関係でない人に言われると「どうしてあげなきゃいけないの?」と思う。
友達に言われたら言われたで「自分のことをそういう目で見ていたのかな?」と悲しくなる。

また、ボランティアとして、例えば「お金をくれ」と言われてあげるのは正解なのか?という疑問・葛藤もありました。

どうしてほとんど知りもしない人に何かちょうだいって言えるんだろう?
なぜ友達なのにそんなことを言うんだろう?

イマイチ理解ができませんでした。

「着物を買ってきて」

道ですれ違ってたまに挨拶をするくらいの関係のルワンダ人から、こんなお願いをされたことがあります。

ルワンダ人「日本で着物を買って来て」

ぴかりん
ぴかりん
へ?き、着物?

いや~、ちょっと重いから難しいかもね…

ルワンダ人「そっか~、わかった!」

名前も知らないルワンダ人にされたお願い。
このときの正直な気持ちは「うまくかわして家に帰ろう」というなんとも冷たいものでした。

ルワンダ人が求めるもう1つの理由

それは「与える」のも当たり前だから

しかしルワンダで数か月生活しているうちに、少しずつ考え方が変わってきました。
ルワンダ人がすぐに「ちょうだい」と言うのにはもう一つ理由があった。

ルワンダ人はすぐに欲しがるのですが、反対にすぐに与えるんです。

食べ物があればシェアしてくれます。
「え、その食べかけオレが食べるの?笑」って少し困るけどちょっと嬉しい。

困っている人がいたらすぐに助けてくれます。
時々おせっかいだなと思うレベルでグイグイきて戸惑うけど、やっぱり嬉しい。

困ってたら助けを求めるハードル、困っている人に手を差し伸べるハードル、この両方がめちゃくちゃ低いんですね。

着物を欲しがっていたルワンダ人

ある日、お願いしたいことがあるのにお手伝いさんが見当たらなくて、
道に出て探してました。

「着物を買って来て」と言われた子に会ったので「〇〇探してるんだけど知らない?」と聞いてみた。

すると彼はわたしがお手伝いさんを探している理由を察して「〇〇は今忙しいから、俺がやるよ。ナチバゾ(ノープロブレム)」と言ってくれました。

なんだかその瞬間に、とても嬉しかったのと同時に前に着物が欲しいと言われた時になんでもっと真剣に聞けなかったのか、恥ずかしかったのを覚えています。
自分がとても薄情な人間だと感じました。

実際に着物を持ってくるのは無理でも、日本ではこんな着物が売ってて、いくらで、日本から送ったらどれくらいかかるのか。
それくらい調べて教えてあげることぐらいはできたんじゃないか。

そこからルワンダでの生き方が変わった

そこに気が付いてからは、ルワンダでの生活の仕方が変わりました。

とにかく、求められたら出来る限り答えていくようにしよう。

もちろん今でも住んでもいない街で突然知らない子供に「ギブミーマネー」って言われたらあげません。

でも例えば、自分が住んでいる村だったらほとんど話したことがない人でも、その人が抱えている問題に向き合ってみよう。
そう思うようになりました。

小さなことでも「できること」はやる

例えば、去年の9月に同僚から学校に通うお金がないから助けて欲しいと言われた時。

彼にルワンダの現地語であるキニアルワンダの家庭教師になってもらい彼がお金を得る手助けをはじめました。

十分な給料をもらっていない夜のガーディアン(家の警備をしてくれる人)もお金がなくて困っていた。
彼に買い物を頼んで、買い物に1回行ったら好きなジュースを買って来ていいよという決まりにしました。
彼がジュースを買わずにその分のお金をポケットに入れてることがあるのを知っていますが黙ってます。

一方、人間はなかなか変われないもんで大家さんに「日本でテレビ買って来て」と言われた時は「テ、テレビはきついな…」みたいなリアクションしてしまいました…
(その後いろいろ調べて情報を共有はしましたが。)
まだまだ修行中です。

こうやって目の前の人を直接助けることについて、ボランティアとしてどうなの?って賛否両論あるかもしれません。

でも少なくとも、ルワンダという国に住む1人の人間としては間違っていない

というのが今の私の考えの根本にあるものです。

ここはルワンダで、それがルワンダの人たちの生き方だから。

さいごに

今の考えも、もしかしたら半年後には変わっているかもれません。

ルワンダに住んで1年が過ぎましたが、最近感じるのはまだまだ知らないことばかりだということ。

どこにいけば肉が売ってるとか、どんな習慣を持ってるとか、そんなことは1年も暮らせばだいたいわかるんです。
でもこの小さな動きにどんな意味が込められているのか、ちょっとした一言に隠れた真意とか、そんなんは今でも発見ばかりです。

「1年住んでてこんなことも知らなかったんか!?」
って自分でちょっと引くときもありますから。笑

まだまだこれから先あたらしい発見があって、そこから考えが変わっていくかもしれませんが、それは今考えてもしょうがないこと。

今わかっていること、考えていること、感じていることの中で、最高の答えを出す。
それを続けていくしかないんだなと思っています。

 

つぎにおススメ!

「元気?」って2回聞くルワンダ、聞かない日本。

協力隊ってどんなところに住んでるの?私の住むルワンダのド田舎・ムウォゴを紹介!

 

 

 

スポンサーリンク
SNSでシェアしてくれるとものすごく喜ぶ生き物です。